金曜日の夜、仕事が早く終わったので、帰りになんとなく映画でも見ようと思った。最近はスマホの小さい画面で見ることが多いが、たまには大きなスクリーンで見たかったのだ。駅前の映画館に着くと、ちょうど九時から上映される作品があった。ジャンルはあまり好きではない恋愛ものだったが、時間が合ったので、それに決めた。
なぜ一人で来たかというと、友達と一緒だと、相手が退屈していないか気になって、映画に集中できないからだ。一人なら気楽に好きな席を選んで、ポップコーンを食べながら楽しめる。
正直に言うと、最初は少し眠かった。しかし、字幕を追っているうちに、いつの間にか物語に引き込まれていた。最後に主人公が別れた恋人の手紙を読む場面では、会場全体がしんみりとして、私も涙がぽろぽろこぼれてしまった。
映画館を出ると、外はもう真夜中だった。好きな時間に、一人で大きな画面の映画を見る。これくらいぜいたくな時間はないと思った。