先月、区の市民農園で「さつまいも掘り体験」の参加者を募集していたので、申し込んでみた。人気があって抽選になったが、運よく当たった。当日は十人ほどのグループに分かれて畑に入った。私は畑仕事はまったくの素人で、最近は運動不足なので、少し心配だった。
借りた長靴はぶかぶかだった。でも、ほかのサイズを選べるわけでもないので、そのまま履くことにした。教えてくれた農家のおじいさんは「本格的に掘りたいなら、スコップより手を使ったほうがいいよ」と言った。
前の日に雨が降ったので、土はどろどろだった。掘り始めて十分もしないうちに、手も服も顔も泥まみれになった。それでも私は、時間をかけてでも、芋を一本も折らずに掘り出したかった。
最後に、つるを両手でつかんでぐいっと引っ張ると、大きな芋が五つもつながって出てきた。みんなから拍手が起こり、言葉にできないほどの達成感があった。帰りにタオルで顔の泥をふいてから、袋いっぱいの芋をもらった。今夜は焼き芋にするつもりだ。